電柱からのノイズ(どうやら直った模様)
8月2日に関電(関西電力送配電)に対策作業を行って頂きましたが、その後の約3日間は電柱からとみていたノイズは発生していたない模様。
対策は効果があったと判断しています。対策して貰った電柱は自宅から近い方が15m程度、離れた方が50m程度の距離になります。
ノイズの発生メカニズムを少し想像してみたのですが、ノイズ発生箇所の6.6kVラインの碍子(高圧耐張碍子)は以下の写真の様なものが2個直列に連結されています。(下の写真は名伸電気(株)のWEBサイトから引用させて頂きました。)
碍子両端の金属部分(亜鉛メッキの模様)で連結していますが、今回の対策ではその連結する部分に金具を挟み込んで接触を確保した様です。
これを簡易的にみると下の様になると思われます。碍子の浮遊容量(Cg)と表していますが、絶縁抵抗としても良いかと思います。いずれにせよ、高電圧ラインとアース間の電位差が碍子部分で分圧されています。
Rと書いた部分は、本来は接触している部分ですが、接触抵抗の意味で描いてあります。
このRが、接触状況によって変化して絶縁状態に近くなった時に両端で放電が生じてノイズが出ると思われます。この部分は元々金属同士が接触しているのですが、表面の酸化や汚れなどで非接触状態になると非常にギャップが狭い為に放電すると考えられます。
まぁ、この辺りは電力会社などの技術レポートにも解説されていると思いますが、一応自分の為の整理です。碍子の形状をちゃんと見て、対策金具の形状の意味が分かりました。
さて、今回は計4本の電柱で、8~9カ所(1カ所3本の線で24~27本)の碍子部分に対策をして貰ったのですが、1本の電線で2~3カ所に金具を入れている様でした。金具を挟む作業自体は簡単そうですが、高所作業車のクレーンを電線に潜り込ませたり、高圧に関わる作業の為にゴムの絶縁シートを被せたり前掛け(?)の様なモノを猛暑の中で着ての作業は、ホントご苦労様でした。
さて、関電の方の話ではノイズ発生源となりやすいのは電線が軽い(碍子に掛かる力が弱い)場所だそうです。下の写真は先日blogにアップした作業中の写真ですが、丁度作業をしている電線は直ぐ近くの電柱への配線で非常に短く、碍子に張力が掛からず接触不良が発生しやすいと思われます。
私の感じた事/聞いた事を整理すると
・ノイズは短い電線の碍子で発生しやすい。
・雨の日はノイズは出ない。
・風の強い時や乾燥した日に出やすいと聞いていたが、必ずしもそうでは無かった。風が吹いていても、吹いて無くてもノイズは出る。
・以上から、何かのきっかけ(風やカラスなども)で電線が揺れて碍子接続部分の接触状態が変化して接触が悪くなるとノイズが出ると思われる。
・ノイズはAC(関西では60Hz)に同期している。
・ノイズ源の特定には携帯型受信機が必須であるが、VHF帯なら指向性のあるアンテナがあるとやりやすい。
なお、ACに同期したノイズは全て今回のノイズと同じとは言えません。我が家の例では、ACに同期しているノイズで1.8MHzや3.5MHzで強いノイズは自宅内の中華製のACアダプタが原因でした。特に、ジャンク品的なACアダプタ(スイッチング電源)はロクにラインフィルタも入っていないモノもあり、相当強力なノイズ源になるモノがあります。たまたまでしょうが、そのACアダプタのノイズは受信機のアンテナを外すと聞こえなくなるので、てっきり外来ノイズと思っていました。ノイズの発生から受信の経路によっては、その様な事もあります。
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